2021/08/16 09:27

少子高齢社会の日本は定常状態に入っているらしい。定常状態とは文字通り時間とともに変化しない状態で、持続可能な社会とはこれを目指している。今求められているのは、定常経済、ゼロ成長社会を目指した新しいビジネスモデル。ミルの言説によれば、次に進むべき道は「経済的進歩」より「人間的進歩」だという。成長モデルに執着した思考様式を手放しても、人々の精神的文化的側面は停滞を意味するわけではない。


野菜クズがコンポストの中で微生物の力を借りながら、新たな野菜を作るための肥やしに生まれ変わるように、すべてのゴミと言われるものが最終的には地球にプラスの形で生まれ変わるシステムができるようになること。ゴミがアップサイクルされて物的な資本を守りながら、それまでにない産業に変わっていくような方向にビジネスが進むことが「人間的進歩」じゃないかな。

私たちが当たり前に培ってきた成長モデルへの執着を、どうにか解き放たれていく道筋を見つけていくことが、環境にとっても大切なんだと、つくづく思う。